- 2020.11.20水道水の異常について
給水栓水(蛇口)から出てくる水が濁っていたり着色する事があります。
その原因について少し調べてみましょう!
【水が着色している場合】
(赤水に濁る)
朝一番や長時間家を留守にした時や、あるいは断水直後など赤い色をした水が蛇口から出ることがあります。
この赤色に濁ったものを「赤水」と呼んでいます。
原因は給水管や管の継手、鉄製水道管内部の壁面から発生した赤サビ等、空気中で鉄が錆びるのと同様に水中でも徐々に錆び、このサビが剥離して出てくることが原因と思われます。
(黒色に濁る)
水が黒く濁る場合、原因は二酸化マンガンだと思われます。水道水には微量ですがマンガンが含まれていることがあり水道水の消毒で使用されている塩素によって酸化されると黒色の二酸化マンガンになります。
水道管内部の壁面に付着していた二酸化マンガンが水道工事等で水の流れが急激に変化すると剥離して蛇口から水と一緒に出てきます。
(白色に濁る)
水が白色に濁っている場合、原因は空気だと思われます。蛇口を勢いよくひねることによって、蛇口の出口が負圧となるため蛇口上部から空気が吸い込まれ気泡となって水道水と一緒に出てくることがあります。
同様にお湯についても、給湯器によって急激に加熱されることによって空気が水の中に溶けることが出来なくなり気泡となり、これらの気泡は小さい為、水やお湯が白く濁って見えるのです。
(青色系に見える)
浴槽に水を溜めた時、透明な水が青色系に見える場合があります。このように見える原因としては、光の散乱が考えられます。
光にはさまざまな波長の可視光線と呼ばれるものが混在しており、波長の長い赤色などは水に吸収されますが、波長の長い青色は水に反射されるため人間の目には透明な水が青色系の色に映ります。これは海や湖が青く見えるのと同じ原理で特にアイボリー系の色の浴槽でこの現象が見られます。
【臭気がある場合】
(金気臭)
水道管に銅管等の金属を使用していると長時間滞留した水道水では金気・金属臭を感じることがあります。
受水槽の清掃が不十分である、水道管が老朽化して鉄錆が生じたなどの原因も考えられます。
(カビ臭・泥臭)
水源の湖沼では夏場に植物性プランクトン(主に藍藻類)が異常発生し水にカビ臭や墨汁臭をつけることがあります。
また、大雨によって河川の底沼や排水溝の底沼が巻き上げられ水にカビ臭や土臭・芳香臭をつけることがあります。
(油臭)
排水管の工事に使用した切削油や揚水ポンプの機械油が水道水に混入したことが原因と考えられます。
(シンナー臭・薬品臭)
排水管や給水管工事等で使用した塗料や接着剤が原因となって水道水にシンナー臭がつくこがあります。
水道管が塩化ビニル管の場合、シンナーや農薬を水道管の周辺に撒くとシンナー臭や農薬が水道管に染み込んで水道水に臭いをつけることがあります。
(文責:長束 要祐)