水質お役立ち情報

  • 2020.07.15
    細菌の種類について

    【一般細菌】特定の細菌を指すのではなく、いわゆる雑菌を言います。種類は無数にありますが、ほとんどが人に対して無害の細菌です。水道水の場合は塩素消毒されているので、ほとんど検出される事はありません。汚染の指標とされているので著しく増加した場合は汚染されている可能性もあります。

     

    【大腸菌】人や動物等の腸内に存在する細菌である。水道水の場合は塩素消毒されているので、ほとんど検出される事はありません。汚染の指標とされているので、その一部に病原菌を示すものがあるため検出された場合は汚染されている可能性もあります。

     

    【大腸菌群】食品衛生法の分類で大腸菌と同じような性質を持ちます。人や動物の糞便にいる菌と自然界に広く存在している菌を合わせたものになります。大腸菌群は、人や動物の糞便中に多数存在する大腸菌に分類されない菌で自然界に広く存在する糞便由来ではない多くの菌を含んだもので衛生管理のための汚染指標として考えられています。

     

    【レジオネラ菌】土壌、河川、湖などの自然環境に広く存在し、人の生活環境の中でも冷却塔水、給水・給湯系や浴槽などに定着し感染源となります。

     

    【腸管出血性大腸菌O-157】ほとんどの大腸菌は無害ですが、中には人に下痢や消化器症状や合併症を起こすものがあり、病原大腸菌と呼ばれています。

     

    【クリプトスポリジウム等】世界中に広く分布しており、一般に細菌・ウイルス等に比べて消毒剤に対する抵抗性が強く、細菌やウイルスと異なる原虫で環境中では殻をかぶったオーシストと呼ばれる形で形成しており、環境耐性と強い塩素耐性を持っています。

     

    【黄色ブドウ球菌】人や動物の皮膚に常在する細菌の一種です。自然環境に強い抵抗性があり、河川などにも生存し魚介類も汚染を受けることがあります。

     

    【サルモネラ】代表的な食中毒菌で、その種類は2000種類以上に分類されます。サルモネラ属菌に汚染された食品を摂取し腸管内で繁殖することによって起こる感染型食中毒といわれるものです。主な症状としては、嘔吐・下痢などの消化器症状、発熱などが見られます。

     

     

    (文責:長束 要祐
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